50代ですが半年で髪が生えました。「髪の毛」復活ストーリー

老若男女問わず薄毛・はげに悩んでいる人は多いと思います。僕もそのひとりでした。「でした」と過去形になっているのは、今は気にしていた薄毛が治り、過去に感じていた不安や恥ずかしさから解放されたからです。

髪は生えてくるー
これが僕の実体験です。

このブログではタイトル通り、僕の薄毛・はげがどのように治っていったか、その過程を写真とともに紹介します。

50歳ごろから薄毛・はげに

50歳手前の頃、いつものように出社前に鏡の前で歯を磨いていたある日、「あれっ?」と髪の毛の異変に気づきました。鏡に頭頂部の肌が映っていたのです。それまで薄毛など気にしたことはなく、髪を伸ばしたり、夏は短髪にしたり、時には色を入れてみたりと、気分次第でヘアスタイルを変えていました。

手鏡を持ち出して頭頂部を鏡に映し出してみると、ドキッとするくらいに髪の毛が薄くなっていました。その頃、髪の毛のコシが弱くなっていることは少し実感していました。以前のようにヘアスタイルがまとまらない時もありました。ただそれでも「歳を取れば髪の力が弱くなるのは普通だろう」くらいに軽く考えていたんです。

ですが、実際に地肌がうっすら見える頭頂部を見て少し危機感を感じたので、それからしばらくは市販品のスカルプケア用のシャンプーを使ってみたり、頭皮マッサージを行ったりしていました。しかし効果はなく、薄毛はどんどん進行していきました。

最初に気づいた頃は周囲の目を気にするほどではありませんでしたが、その1年後、普通に地肌が目立つようになってきました。さすがに「これはまずい」と思うようになり、市販品の発毛剤・育毛剤の「リアップ」をオンラインで購入して使い始めました。薬局で買うこともできましたが、そのためには店頭で薬剤師のアドバイスを受けなければならず、「恥ずかしい」「面倒だな」という気持ちが先に立ち、オンライン購入にした、というのが正直なところです。

発毛剤・育毛剤を試してみた

さて、「リアップ」ですが奮発して当時一番高い「リアップX5」を3本まとめて購入。1本5000円を超える値段に驚きつつも、「不安から解放されるなら」との思いが強く、後悔はありませんでした。

使用法に書いてある通り、毎日、適量を頭皮に落としましたが、結論から言うと、僕の場合は発毛効果は感じられませんでした。ただ、薄毛の進行スピードは緩やかになったと思います。それよりも、1日に2回頭皮に塗るので、朝、出社前に塗ると、その辺りの髪がベタついて余計に薄毛が目立つというジレンマに悩まされました。

そんな風に1年ほど自分流に処置をしましたが、着実に薄毛は進行して、やがて誰が見ても薄毛ではなく、「はげている」と分かる程度にまで頭皮があらわになっていきました。その時の写真がこれです。

もう隠せません。この段階になると、少し開き直りに近い気持ちになります。隠してもしょうがないので、「はげは生理現象。気にしているのは自分だけ。周りは誰も気にしない」と思うようにつとめました。ですがその一方で、「どうにかならないか」と必死にネットで情報をかき集める自分もいて、本当のところ、「どうにかしたい」という気持ちでいっぱいでした。

クリニックに行くことを決意する

いろいろ調べた結果、薬の服用や頭皮注射、植毛手術(最近、有名タレントさんで話題ですね)、人工毛髪による増毛などがあり、正直、自分にとって未知の世界だったので、どれがいいのか悩みました。そこで思い出したのが、仲の良い友人が過去に若はげで悩んでいたことでした。こと細かに自分の話を相談すると、友人が言うには「とにかく専門医に診察してもらうのがいい」とのこと。友人は、クリニックにしばらく通い、特殊な洗髪や処置を施してもらい、薬を服用して「ましになった」そうです。

何はともあれ、「まずはやはり専門医に見てもらうのが一番だろう」と納得して、都内のクリニックをネットで検索し、いくつかの候補をピックアップしました。調べていて少し感心したのが、ほとんどのクリニックが、僕のように「恥ずかしい」と感じる来院者のためでしょうか、患者同士がなるべく顔を合わせないシステムになっていたことです。

「それなら行きやすい」と、少しホッとしながらネットでクリニック選びを続けていた時、画面の端にAGA用の薬のオンライン購入の広告が目にとまりました。コロナ禍を背景に診療はオンラインで行い、薬もオンラインで購入できる、という内容でした。その瞬間、「これだ」と思いました。

オンラインで診察、薬を購入

クリニックに行く手間が省け、「オンラインならそれほど恥ずかしさもないだろう」と思い、早速、新規会員の手続きに入りました。その際、自撮りの頭頂部や前頭部、側頭部などの写真、健康診断書の写しなどをアップロードします。それで手続きは完了。向こうからの連絡待ちになりました。連絡時間はこちらから指定できて、仕事をしている僕にとってはとても便利でした。

後日、指定した時間に、カウセリング担当の女性から連絡が入り、スマホによるビデオ通話で10分ほど簡単な説明を受けました。通話の中でオンライン診察の予約も行えて、あっという間に終了。あとは診察の予約日が来るのを待つだけでした。初めてのオンラインによる対話だったので始まる前はすこし緊張しましたが、終わってみるとあっけないくらい簡単で、便利なシステムでした。

診察日、予約した時間通りに医師のほうからビデオ通話で連絡が届き、スマホによる診察が始まりました。診察といっても、アップロードした写真を見て「AGAです」との診断、体調に関するいくつかの質問と処方される薬の副作用の可能性を説明されたくらいでテキパキと進み、ものの5分程度で終了しました。健康診断書を提出していたことでかなりスムーズだったようです。

あとは会員用のウェブサイトで、薬を購入します。僕の場合、スタート時は、1カ月分、3カ月分、半年分から選べましたが、最初だったこともあり、まずは1カ月分を購入して様子を見てみることに。

薬は「フィナステリド」1ミリグラム1錠、「ミノキシジル」2.5グラム2錠の合計3錠を1日に1回、朝に服用しました。

「フィナステリド」はもともとは前立腺肥大の治療薬ですが、AGAの進行を抑制する働きがあります。「ミノキシジル」はもともとは高血圧の治療薬ですが、血管を拡張させて栄養を送り、新しい髪の毛を生やす働きがあります。

薬の副作用で「服用開始後1〜2カ月で初期脱毛がおこる可能性があります」との説明がありましたが、僕の場合は影響はありませんでした。あったとしても気づかないくらいのわずかなものだったと思います。

薄毛・はげが治っていく

薬の服用を始めてから1カ月後。2022年3月26日の様子です。

ほとんど変化はありません。「そう簡単に治るはずがない」と思ってはいましたが、実際はほんの少し期待していたので、正直やや残念な気持ちでした。
ただ少なくとも半年は薬を服用してみようと思い、次に6カ月分の薬を注文しました。薬を購入するタイミングで、その都度、医師のオンライン診察を受けます。

そしてスタートから3カ月後。2022年5月23日、衝撃の結果でした。

「ええっ!? 髪が増えてる・・・」
驚きでした、明らかに髪の毛が増えていました。それも髪質も強くなってコシとハリが戻ってきている感じでした。これは期待できるかも、とさらに薬の服用を続けます。

スタートから4カ月後。2022年6月22日。

頭頂部の地肌はほとんど目立たないくらいに。一部、まだ薄い部分が残っています。
しかしその後も順調に髪の毛が増え続け、半年後にはほぼ元通りに。
効果を実感できたので、薬が切れる9月に一気に1年分の薬をまとめて購入。

そしてスタートから10カ月後の、2022年12月30日。

もう薄毛は目立ちません。完璧です。
注意が必要なのは、これで安心して薬の服用をやめると再び元に戻ってしまう可能性があるという事実です。
薬は1年分を購入していたので、しばらく医師のオンライン診断はありません。

そして2023年8月26日。スタートから1年と6カ月。

髪の毛はツヤツヤ。少し白髪が増えました。
ということで、薄毛・はげを克服。今現在も薬の効果に驚くと同時に、「本当にやってよかった」との思いが続いています。

「薄毛・はげは自分が気にしているだけ。他人はなんとも思っていない」と分かっていても、人が多い所などでは、僕はどうしても自分の薄毛が気になっていました。特に百貨店のエスカレーターで下る時などは、後ろの人の目線を勝手に想像して落ち着かなかったりと。

普段から自分に自信がないからでしょうか。有名人でもない普通のおじさんサラリーマンなのに、コロナ禍でマスク着用がノーマルになった時に少しホッとしたり。

ただ、そんな悩みも今はもうなくなり、毎日、薬の服用だけを忘れずに続けています。薄毛に悩んでいる人がいたら、「まずはやってみて」と声を大にして言いたいです。

ネットでは「生えてきた」というキャッチコピーで、ビフォア・アフターの写真付きのAGA治療のサイトをよくみかけます。以前は正直、「誇張しすぎなのでは」と半信半疑でしたが、自分の薄毛・はげが実際に克服できた今、「本当に治るものなんだ」と考えを改めました。

オンライン診療のすすめ

オンライン診療のメリットは、まず他人の目を気にせず専門家に相談できる点です。自宅やプライベートな場所から診療を受けられるため、プライバシーが確保されます。
加えて時間とコストの面でもプラスです。通院や待ち時間が不要なので、交通費や時間を節約できます。夜間や週末に医療アドバイスを受けられる柔軟性も、仕事をしている人にとっては嬉しいと思います。

そして思ったよりも簡単なこと。オンラインというと、「インターネットに詳しくないと難しいのでは?」と思われる人がいるかもしれませんが、示された手順に沿って登録、指示を待つだけでスムーズに診療を受けられます。

オンライン診療の注意点

便利かつストレスフリーなオンライン診療ですが、いくつか注意点があります。
ひとつはインターネットを使って情報をやり取りするので、ネット環境に不具合が生じた場合、自分専用のページにうまくアクセスできなくなる可能性があります。僕の場合、診察の前に送る問診票と健康診断の写しのアップロードがうまくいかない時があって、何度も送信してしまったことがありました。最終的には窓口に電話をして、ものの30秒で解決しましたが、インターネットの不具合に直面すると、個人情報を取り扱っているだけに少し焦ります。

もうひとつは、診察ごとに医師が違うので、それぞれものの言い方や性格も違うという点です。特に不便なことやイヤな思いをしたことはありませんが、毎回、馴染みがない相手と話をするので、ビデオ通話であるにもかかわらず少し緊張します。じっくり話をする医師もいれば、あっけなく1分ぐらいの会話で終わる医師もいて、なかなか興味深いです。オンラインならではの特徴かもしれません。

対面診療のメリットは?

オンラインだと直接診療してもらうことがないので、多少不安な人もいるかもしれません。僕の場合は、恥ずかしい気持ちがあったのでオンラインにしましたが、クリニックでの対面による診療でも、今は完全予約制や個室での診療システムなど、プライバシーを守る仕組みがしっかりなされている所が多いようです。通院のメリットは、丁寧なカウンセリングと専門の処置を受けられることでしょう。若はげに悩んでいた僕の友人は、今でも対面できる通院を選んでいます。

対面診療で知っておきたい点

オンライン診療は場所や人的経費を節約して低価格を実現しています。一方、対面診療は専門スタッフや好立地でのテナント料、施術用設備などが必要なため、オンラインに比べると料金は高めになります。オンライン診療にはない頭皮注射などの治療を受けられるメリット、および医師に直接相談できる安心サービスがあるので、対面診療による処置はある程度の費用がかかることを理解しておく必要があります。
頭皮注射の施術などで最先端技術を使用する場合は高額になる可能性がありますが、クリニックでは状況や予算に応じた様々なコースを用意しているので、医師と相談して納得した方法で治療に進むことをおすすめします。

そもそもAGAとは?

AGAは、「Androgenetic Alopecia(アンドロジェネティック アロペシア)」の略で、男性型脱毛症のことを指します。これは、遺伝的要因やホルモンの影響によって引き起こされる「髪の毛が徐々に薄くなる状態」を指す医学的な用語です。男性型脱毛症では、髪の毛が前頭部や頭頂部から徐々に薄くなっていく特徴があります。女性型脱毛症はFAGAといい、男性よりも広範囲にわたって髪の毛が薄くなる傾向があります。

AGAにはさまざまな症状がありますが、特に多いのが、思春期以降の成人男性に 見られる額の髪の生え際や、頭頂部の髪の毛が薄くなる症状です。多くの人が悩む深刻な問題で、時間の経過とともに進行していくため、早期のケアが大切です。現在、日本人男性の約30%にAGAの傾向があり、約1000万人が治療を希望しているといわれています。

治療や対処としては、薬物療法や外科的な処置、薄毛を隠すためのヘアピースやかつらなどがありますが、完全な回復やカバーが保証されるものではありません。

AGAの進行パターンついて

髪の毛が失われていく過程は大きく分けて3つのパターンがあります。
M型は、前頭部の生え際近く、こめかみのあたりから髪が後退していきます。アルファベットのMの形に似て肌が露出していきます。やや気づきにくい特徴があります。

O型は、頭頂部または後頭部から薄毛が進行していきます。アルファベットのOの形のように円形に肌が見えていきます。後頭部に現れる場合、正面からは気付きにくいため、症状がかなり進行してから気づく場合が多いようです。重症化しやすいので注意が必要なパターンです。僕はこのパターンでした。

U型は、前頭部の生え際が次第に後退していきます。アルファベットのUの逆の形に肌が露出していくパターンで、進行状態がすぐにわかります。

これらの他、M型とO型の併発パターンやO型とU型の併発パターンなどがあり、約10種のパターンがあると言われています。

AGAに使用される主な治療薬

治療薬として使用されるのは、抜け毛を抑制する効果があるフィナステリド(プロペシア)デュタステリド(サガーロ)、発毛を促進する効果があるミノキシジルです。

フィナステリドとデュタステリドの違いはその効果です。デュタステリドのほうが効果が高いとされ、効き目も長く持続します。薬成分の血中濃度が半分になる半減期で比べると、1回の服用でフィナステリドは約4時間であるのに対してデュタステリドは約3日〜7日です。

では「使うならデュタステリドのほうがいいのでは」と思われるかもしれませんが、フィナステリドも効果は証明されており、実際、僕はフィナステリドで明らかな結果がでました。どちらを選択するべきかは症状の具合や医師の判断にもよりますが、フィナステリドは価格的にメリットがあります。

種類効果方法料金の目安※1副作用など※2
フィナステリド(プロペシア)抜け毛を抑制内服1カ月につき
4,000〜8,000円
性欲減退、肝機能障害など
デュタステリド(サガーロ)抜け毛を抑制内服1カ月につき
7,000〜10,000円
勃起不全、制欲減退、発疹など
ミノキシジル発毛を促進内服、外服1カ月につき
5,000円〜
初期脱毛、多毛症、頭皮のかゆみなど
メソセラピー栄養成分を頭皮に注入注射1回につき
20,000円〜
頭皮のかゆみ、腫れ、赤みなど
植 毛自毛を移植手術500,000円〜頭皮のかゆみ、腫れ、赤みなど

※1 薬の最低料金はジェネリック医薬品の場合です
※2 フィナステリド、デュタステリドによる副作用はほぼ1%以下の確率です

治療期間はAGAの進行度合いなどで個人差があります。薬の服用による治療は約半年〜1年が目安になっていますが、効果が現れても、そこで薬の服用をやめてしまうと、再び薄毛に戻ってしまう可能性があるので、薬の使用・継続については医師に確認しましょう。

なるべく早めの対処を

AGAは基本的に自然治癒はなく、治療を受けなければ進行を止めることができません。進むスピードは人によってまちまちで、緩やかに進む場合もあれば、数年で一気に髪が抜け落ちる場合もあります。いずれにしても、加齢による薄毛とは異なり、進み具合は早いので、早い段階での対処が必要です。

AGAの進行をおさえるには生活習慣を見直すことも大切です。
・規則正しい生活
・バランスが取れた食事
・ストレスの解消
・適度な運動
これらのことに留意して、健康な生活を送るようにしましょう。